◆◆◆2007年06月販売を終了◆◆◆
データマークLT8500は、地震計や地殻変動のセンサ等からの入力をデジタイズし、通信ネットワークに向けてリアルタイム伝送するデータ変換装置です。GPS同期による正確なタイムスタンプを持った高精度な計測データが得られます。また、中継機能も備えており他回線からのデータもまとめて伝送することができます。
地震計観測は、24bit⊿Σ型A/Dコンバータおよび高次のデジタルフィルタ処理を使用し、DC(直通)から40Hz(100Hzサンプリング時)までの信号を高ダイナミックレンジで観測できます。
GPS衛星からの時間データにより、計測データには、世界標準時(UTC)に対して高精度に同期したタイムスタンプが付加されます。
データフォーマットとしてWINフォーマット*をベースに拡張したフォーマットを採用しています。効率的に圧縮できるため、 9.6Kbpsの伝送速度でも、地震波形データをリアルタイムに伝送することが可能です。
*: WIN・・・東京大学地震研究所で開発されたリアルタイム多チャンネル計測システム
複数の観測地点のデータを、地上回線からモデムを介して中継し、1台のデータマークLT8500からまとめて送信することが可能です。
標準で4MB、オプションで20MBまで増設可能なバッファを搭載しています。これにより通信障害などでデータが正しく送信できなかった場合の再送や、回線容量を越えるデータ発生時に対応します。
モジュール構造を採用しているため、増設、変更、メンテナンスが容易に行なえます。筐体には1スロットタイプと4スロットタイプがあり、制御モジュール以外のモジュール(短周期、長周期、中継)は、組合せが自在です。
動作状態やGPS衛星捕捉状況など、機器の状況を計測データとともに送信するので、遠隔地から監視することができます。また機器のリセットや各モジュールの処理プログラムの入れ換えなどもリモートで可能です。
項目 | 仕様 | |
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制御モジュール | 時刻校正 | GPSによる時刻校正(閏秒は自動処理、 GPS非受信時の誤差レートは動作温度範囲で1ppm以下) |
データ出力機能 | 最大64Kbpsで外部同期RS-232CまたはRS-422回線へHDLCフレームとして出力 | |
中継機能 | 最大64Kbpsのデータを中継して自局データとともに出力 | |
その他のI/F | 汎用シリアルポート、 保守用シリアルポート、 汎用パラレルポート | |
短周期モジュール | 入力 | 6チャンネル 差動入力 ±10V |
ゲイン | 1, 2, 4, 8, 16倍 より選択 | |
サンプリング | 20, 50, 100, 200Hz より選択 | |
分解能 | 20~100Hz時22bit、 200Hz時20bit | |
フィルタ | アンチエイリアスフィルタ | |
長周期モジュール | 入力 | 16チャンネル 差動入力 ±10V |
ゲイン | 1, 2, 4, 8, 16倍 より選択 | |
サンプリング | 1, 10, 60秒より選択 | |
分解能 | 18bit | |
中継モジュール | 中継機能 | 最大64Kbpsのデータを中継して自局データとともに出力(2ポート) |
データフォーマット | 拡張WIN(WINを独自に拡張) | |
耐雷対策 | 全入力にサージアブソーバー | |
電源 | AC100V またはDC12V | |
動作温度 | -10~+50℃ (結露無きこと) | |
寸法・重量 | 1スロット筐体 | 320×340×225mm(突起部除く)、約10kg(モジュール実装時最大) |
4スロット筐体 | 320×340×360mm(突起部除く)、約16kg(モジュール実装時最大) |
注) 制御モジュールは必須であるが、各モジュールの有無は構成による。従って構成により機能も異なる。
※図は概要を示すもので、多くの必要な機器が省略されて描かれています。