スリーエム仙台市科学館様 導入事例
リアルな地震体験を通じて子どもたちに「防災・減災」をわかりやすく伝える
防災教育、防災学習展示、リアルな地震体験
地震動シミュレーター
地震ザブトン[VS-3203]
地震体験装置一式レンタル
未就学~小学校中学年の子ども達に、「防災・減災」について考えてもらう体験型展示が必要でした。また、約一か月間(夏休み期間)の利用、大掛かりな工事が必要ないこと、毎日の運営や装置の管理が簡単に行えることが求められていました。
実際に観測されたデータを基に、水平2方向の地震動をリアルに再現できる可搬型地震動シミュレーター「地震ザブトンBasic(映像:実写版)」と、「地震ザブトンVR(映像:3DCG版)」を提供しました。
親子で参加している様子
今回の特別展は、「地球のつくり」と「地震が発生するしくみ」を、小学校低学年を中心とした家族連れに“わかりやすく伝える”ことでした。
当初から、パネルだけでは不足する部分を体験型装置で補いたいと考えていましたが、「防災・減災」について考えてもらう装置として最適と判断しました。
特別展における体験装置には、「楽しさ」や「面白さ」を求められる傾向がありますが、今回は、「どうすれば(地震や防災について)真剣に伝えられるか」を第一に考えました。同時に、東日本大震災から8年というタイミングで、「震災を思い出させてしまう」リスクについても配慮が必要で、館内で長時間議論を重ねました。
結局は、来館者に展示の趣旨をきちんと説明して納得していただくことに尽きると思います。今回の運営に当たってはアルバイトを採用しましたが、そのアルバイトスタッフも展示の趣旨を理解し、来館者に正しく理解してもらおうと、取り組んでもらいました。会期中の最初の方は、無言の時もありましたけど、徐々に体験者に色々と話しかけるようになり、様々なコミュニケーションが生まれていました。運営全体を通じて「真剣です」というメッセージが伝わったことで、来館者にもきちんとご理解いただけたと思っています。
よく見られたのは、お父さんやお母さんが、東日本大震災を知らない年齢のお子さんに体験させているシーンです。それから、今回は、VR版もレンタルさせていただきましたが、そちらを体験した大人が、Basic版を体験した子供と話し合っていて、親子共々で防災に関する大切さや理解が深まるのはいいことだなと感じました。
「本当にやってよかった」ですね。科学館として伝えたかったメッセージがきちんと伝わったという実感があります。それから、地震ザブトンを使って子ども達に説明するという運用を通じて、運営スタッフの防災意識も大きく高まったのではないかと感じています。
コンテンツの素晴らしさは勿論ですが、運営側として、特に感心したのは、地震ザブトンの操作性の良さですね。会期中、担当が日替わりでも、特に事故やトラブルもなく運用できました。また、検討段階から最後まで、白山工業の担当者様が丁寧にフォローしていただけたのも心強かったです。
事業係 指導主事 小山様