右: LF-2000W
左: 上から LF-1100R、
LF-2100R、 LF-2000R
上から LF-1100R、LF-2100R、LF-2000R、LF-2000W
フィールドバスシステム LFシリーズは、地震・火山などの自然観測分野において多項目観測を実現するテレメータシステム用ユニット群です。ACTプロトコル※1、CAN※2、SNMPなどの技術の採用で信頼性・運用性に優れています。地震・火山分野における多項目観測だけでなく、ビルや住宅などの構造物の振動計測にも応用可能です。
コントローラとデジタイザを分離したことでセンサー直近でのAD変換が可能となったため、観測データへのノイズの混入が抑えられます。また、データ伝送にACTプロトコル※1を採用しており、従来システムに比べ、送信の確実性が向上しました。通信障害による欠測データも自動補完されます。
コントローラとデジタイザ間の通信にCAN※2を採用しました。観測項目追加・変更時のデジタイザ等の機器増設や交換が容易な多項目観測システムを構築可能です。
遠隔からの観測制御とシステムの状態監視ができます※3。状態監視には、システムの状態を一元管理する際に一般に広く利用され、自動監視にも適したSNMP方式を採用しました。
高ダイナミックレンジ(140dB(typical)※4)、高時刻同期精度(GPS衛星からの1PPSに対して±50μsec以内)を実現しました。電圧値の大きな信号から微小信号までの現象を捉え、離れた観測点であっても高い精度で同期のとれたデータ取得が可能です。
項目 | 仕様 |
---|---|
インターフェイス | CAN×2(1系統)、RS-232×3*1、 Ethernet(10/100BASE-T)×1、USB2.0×2 |
装置間通信方式 | CAN(ISO11898)に準拠 |
時刻校正 | 内蔵GPS受信機のよる時刻校正、うるう秒対応 |
データ転送 | UDP/IPを使用した自律協調型プロトコル(ACT)とwinプロトコル(WIN_UDP)から選択可能 |
外部記憶 | USBメモリ(FAT32) |
データフォーマット | winフォーマット*2 |
保守・管理機能 | telnet、FTP、遠隔による設定変更、ファームウェアの更新、動作状態の監視(SNMPとwinステータスパケット方式を選択可能) |
動作電源 | 24V(付属のACアダプタにより供給) |
消費電力 | 4.2 W |
動作温度範囲 | -20 ℃ ~ 50 ℃ |
動作湿度範囲 | 相対湿度30 % ~ 85 %(ただし結露なきこと) |
外形寸法 | 215 × 232 × 43.5 (mm) |
重量 | 1.2 kg |
*1: 1ポートはメンテナンス用、2ポートは拡張用です。
*2: 東京大学地震研究所で開発された多チャンネルの地震波形を取り扱うための処理システム(WINシステム)で使用されている波形データフォーマット
項目 | 仕様 | |
---|---|---|
LF-2000R/ LF-2000W/ LF-2000WT |
LF-2100R LF-2100W |
|
インターフェイス | CAN×2(1系統)、RS-232C×1 | |
入力チャンネル数 | 6チャンネル | 3チャンネル |
入力レンジ | 差動入力±20V、±2V(チャンネルごとに切り替え可能) | |
AD変換方式 | ⊿Σ方式(24bit) | |
サンプリング周波数 | 1000 Hz/500 Hz/200 Hz/100 Hz/20 Hz/10 Hz/1 Hz | |
フィルタ カットオフ周波数 |
サンプリング周波数の20%と40%を3チャンネルごとに選択可能 | |
フィルタ位相特性 | 最小位相フィルタ、直線位相フィルタを3チャンネルごとに選択可能 | |
形式分解能 | 最大32 bit (チャンネルごとに16bit ~ 32 bitで、1bit単位で設定可能) |
|
ダイナミックレンジ |
129dB@1000sps(typical) 133dB@500sps(typical) 137dB@200sps(typical) 140dB@100sps(typical) 146dB@20sps(typical) 149dB@10sps(typical) 155dB@1sps(typical) (カットオフ周波数がサンプリング周波数の20%、入力レンジが差動±20V時) |
|
接点入力 | ― | 4チャンネル |
接点出力 | ― | 6チャンネル |
簡易アナログ入力 | ― | 6チャンネル |
外部電源出力 | ― | ±15 V |
動作電源 | DC 24 V(ACアダプタによる供給) | |
消費電力 | 4.2 W | 3.5 W |
動作温度範囲 | -20 ℃ ~ 50 ℃ | |
動作湿度範囲 | 相対湿度30 % ~ 85 %(ただし結露なきこと) | |
外形寸法 | LF-2000R: 215 × 232 × 43.5 (mm) LF-2000W/ LF-2000WT: 214 × 286 × 114 (mm) |
215 × 232 × 43.5 (mm) |
重量 | LF-2000R: 1.2 kg LF-2000W/ LF-2000WT: 3.4 kg |
LF-2100R: 1.2 kg LF-2100W: 3.4 kg |
防塵・防水性能 | LF-2000R: ― LF-2000W/ LF-2000WT: IP67 |
LF-2100R: ― LF-2100W: IP67 |
避雷機能 | LF-2000R: ― LF-2000W: CAN/DC用 LF-2000WT: CAN/DC用、センサ用 |
― |
名称 | 型番 | 用途 |
---|---|---|
USBメモリ | AF8GUFNDNC(I)-AABXX | 観測パラメータの設定用 winファイル保存用(USBメモリを二本接続した場合) |
終端抵抗器(標準型) | RJ319(添付品) | CANバスの終端に標準型デジタイザを配置するとき |
終端抵抗器(防水型) | RJ329 | CANバスの終端に防水型デジタイザを配置するとき |
センサ用端子台 | PCN-3H25B | LF-2100RでAUXコネクタを使うとき |
端子台接続用ケーブル | RJ710 | LF-2100RでAUXコネクタを使うとき |
CAN接続インターフェース USB-to-CAN compact |
1.01.0087.10200 | 標準型デジタイザをモニタするとき |
防水型デジタイザ モニタ用ケーブル | RJ720 | 防水型デジタイザをモニタするとき オスメス変換器が付属する |
電源用ケーブル | RJ350 | 市販の電源装置(DC 24V)をACアダプタの代わりに使うとき |
GPSアンテナセット (ヘリカル型) |
添付品より高感度なアンテナ アンテナ取付け用ロッド(48cm)付き |
|
GS2111 | ケーブル長:10m | |
GS2211 | ケーブル長:20m | |
GS2311 | ケーブル長:30m | |
GS2511 | ケーブル長:50m | |
CAN/DC用ケーブル | 次表を参照のこと | |
その他に、19インチラック取付け金具、無停電電源装置(UPS)、およびUPS用のバッテリを取り扱っております。詳しくはお問い合わせください。 |
名称 | 型番 | 用途 | ケーブル長 | |
---|---|---|---|---|
標準型 | 両端コネクタタイプ | RJ310 | コントローラと標準型デジタイザを接続。 標準型デジタイザと標準型デジタイザの接続。 |
15cm, 30cm, 50cm, 1m, 3m, 5m, 10m |
片端コネクタ(オス)タイプ | RJ311 | コントローラとCAN/DC用端子台を接続。 標準型デジタイザにCAN/DC用端子台を接続。 |
||
片端コネクタ(メス)タイプ | RJ312 | CAN/DC用端子台と標準型デジタイザを接続。 | ||
防水型 | 両端コネクタタイプ | RJ320 | 防水型デジタイザと防水型デジタイザの接続。 | 20cm, 40cm, 1m, 5m, 10m, 20m, 30m, 40m, 50m, 60m, 70m, 80m, 90m, 100m |
両端コネクタ ケーブル耐水タイプ |
RJ321 | 同上(ケーブルに耐水性を要する場合)。 | ||
片端コネクタタイプ | RJ322 | 防水型デジタイザとCAN/DC用端子台の接続。 | ||
片端コネクタ ケーブル耐水タイプ |
RJ323 | 同上(ケーブルに耐水性を要する場合)。 |
※図は概要を示すもので、多くの必要な機器が省略されて描かれています。